新体操とは、13m×13mという限られたスペースの中で、リボンやボールといった5種類の手具を使いながら音楽に合わせて演技を行うもので、身体能力や演技の芸術性の高さ、手具の扱いの巧みさなどが評価され、得点が決まる競技です。採点ルールは複雑で、関係者以外には難しいものになっていますが、種目別リボンの華やかさや、5人の選手による団体競技のダイナミックさなどは、初心者の方でも十分にお楽しみいただけます。
この新体操の歴史は意外と古く、バレエを元にロシアで始まった「芸術体操」が源流で、20年代にドイツで生まれた「Modern Gymnastics」を経て、現在の新体操の形になったのは第二次世界大戦後のことと言われています。
女性美を追求するスポーツとして人々に親しまれ発展し、1984年のロス五輪から正式参加種目にも組み込まれました。日本全国に新体操ブームを巻き起こした山ア浩子さんの可憐な姿をご記憶の方も多いはず。
新体操の魅力は、今人気のフィギュアスケートやシンクロナイズドスイミングと同じく、勝敗がどうあれ、応援する選手たちの演技の美しさ、華麗さを、観客が自由に愛でて楽しめる芸術系スポーツというところにあります。
「高得点は出なかったけれど、今の演技は素敵だった、私は感動したわ!」。
もしそういう場面に出会ったら、惜しみない拍手を選手たちに送ってください。 |